【NAGOMI MIND】代表 塚田ひろみ インタビュー 第4回 【和み】との出会い編

当NPO法人(以下ナゴマイ)で代表を務める
塚田ひろみ(以下かんちゃん)が
ナゴマイ設立に至るまでの道のりを辿りながら
かんちゃんの想いや人となりに触れていこう、と
始まったインタビュー企画も
今回で4回目、となりました。

 

ここまで見てきて改めて感じるのは
かんちゃんの中にある
『その人がその人らしく
自分の持っている才能を活かして
自らの意思で歩んでほしい』
というゆるぎない想い。

 

始まりは幼稚園の先生。
その後は大学での組織のメンバー、
職場の後輩、
働く大人、
そしてまた幼稚園の先生、と

形や対象は変わっても
いつも中心には
この想いがあるように感じます。

 

自分自身もそうありたい、という気持ちも強く
そうでない状況には強い衝撃を受けますが、
自分の直観を信じて 常に前を向いて進むと
大切な出会いに繋がっていく。

それを繰り返すうちに
自分の直観への確信を
強めていってる様な気がします。

 

第4回は【和み】との出会い編。

自分の直観を信じて選んだ講座で
【和みのヨーガ】の創始者である
ガンダーリ松本さん(以下ガンダーリさん)と出会い
そこから自分を幸せにすることの大切さを知る、
という辺りを見ていきます。

今回も引き続きインタビュアーは
当法人理事であり
かんちゃんと和みのヨーガインストラクター、
セラピストともに同期の
大橋知加が務めさせていただきます。

かんちゃんたっての希望で
今回は私が捉える【和み】についても綴らせて頂きました。

ここでの【和み】とは
和みのヨーガやセラピーが行っていることに加えて
それらの根底にある物事の捉え方や目指すものも含んだ
いわば 和みの世界の核にあるもの。

当法人の名称にもあるように
【和み】は我々にとって大切な大切なもの。

【和み】とどのように出会い、
そこからかんちゃんの中にどんな変化があったのか、
覗いてみましょう。

直観に従って動いた結果出会えた【和み】の世界

幼児教育について学ぶために
社会人大学生となったかんちゃん。
仕事も続けながら
アート鑑賞のファシリテーターとしても活動をして、と
忙しい日々を送ります。

 

そして結婚。妊娠もわかって
仕事とファシリテーターは休暇に入りますが
大学の方は育休中も継続して
この期間に教育実習に行ったりもΣ(゚Д゚)!

 

育休を終えて職場に復帰し
大学の方も無事卒業、
幼稚園教諭の免許状を取得します。

 

淡々と書いてますが・・すごすぎ。
本当にやると決めたことはとことん!ですね。

 

そしてこの頃
ガンダーリさんと和みの世界に出会うことになります。

 

かん:私の大好きな場所のひとつに
長女の出産後に出会った
横浜の<umiのいえ>というところがあって
いつもいろんな講座をやっているのですが、
その時は始め、他の講座を受けるつもりだったのに
直前になって「やっぱりこっちがいい!」と
ガンダーリさんのパートナーシップの講座を選びました。

 

そこで話されたことや心身の手当て法、
どちらも即効性があって
もうこの時点で
(和みのヨーガの)インストラクターになってる自分が
ぱっと浮かんで。

 

大事なことはいつも
こんな風に先のビジョンが見えるんです(笑)

 

その後ガンダーリさんの和みのヨーガのクラスにも参加して
「やっぱりいい!」と感じたので
すぐにインストラクターの通信講座に
申し込みました。

 

やはりここでも
直観を信じて行動すると
大切な出会いに繋がるのですね(*^^*)

自分が一番禁止していた【泣く】ということにOKを出してくれた人

ガンダーリさんに強く惹かれたのは
他にも理由があったそうで。

 

かん:私は『冷静で論理的だ』と
思われることが多いのですが、
実は感情の起伏が激しい方で

 

小さい頃から大切なことを伝えようとすると
言葉よりも先に感情の波が
わぁーっと押し寄せてきて
泣いてしまって何も言えない。

そのことに自分が一番がっかりしてきました。

「泣きたくない」とずっと思っていたんです。

 

でも、ガンダーリさんが講座の中で
「泣いてもいいんですよ。」っておっしゃって。

それを聞いて
「あぁ、そうなんだ」という新しい発見と共に
「やっぱりそうだったんだ!」と納得したような感覚もあって。

私自身が一番、自分に禁止してきたことで、
今まで他の誰からも言ってもらったことのない言葉でしたが、
ずっと誰かにそう言ってほしかったのかもしれません。

やっと、もう「禁止するのをやめていいんだ…」って
肩の荷が降りたような気分でした。

なので、ガンダーリさんには
今まで出会った大人と違うものを感じたんだと思います。

 

ずっと、泣くことを自分に許せなかったかんちゃんにとって
ガンダーリさんはこの時点から
特別な存在だったのでしょうね。

 

そもそも【和み】って?

こうして通信講座を受講したかんちゃん。
その後インストラクター養成合宿にも参加し
晴れて和みのヨーガインストラクターになるのですが…

 

ここでちょっと【和み】について紹介を(^^♪

 

【和み】は
『自分に優しい目を向けること』
『全てのことを 良い 悪いではなく
俯瞰した視点で捉えること』を
大切にしています。

 

そのためには心にゆとりを持つことが必要ですが
それを無理なく簡単に行えるように、と作られたのが
心と身体をゆるめる手当法=【和みのヨーガ】です。

 

【和みのヨーガ】は
頭のてっぺんから足の先まで
身体の様々なところに手を当てて
(なので『和みの手当て』と表現することもあります)
なでたり ゆらしたり…といったやさしい動きで
緊張をほぐし、滞りを流して
本来備わっている自然治癒力を高めていきます。

 

こうして身体をゆるめると
心にも余裕がでてきて
自分の状況を客観的に見られるようになります。

 

良い 悪いではなく
全てのことには両面がある、という視点で捉えると
自分の心の偏りや本当の想いに気づいて
自分で自分に寄り添えるようになっていくのです。

 

和みのインストラクターは
こういったことを体感するワークに
手技を実習するよりはるかに多くの時間を
費やしています。

それは まずは私たち自身が
自分の今のありのままを受け入れること、
その上で 『今の自分』に出来ることを
感謝の気持ちでさせていただくことが
大切だと考えているから。

 

自分にやさしい目を向けられるようになると
安心して本来の自分を発揮することが出来るようになり
周りにも良い循環が起こってきます。

 

まずは自分で自分を幸せにすること。
そしてその輪を広げていくこと。

 

これは
【和み】が目指すものであり
私たちナゴマイが描こうとしている未来でもあるのです。

【和み】について学びを深めるうちに気づいた大切なこと

【和み】について更に学びを深めるべく
和みのセラピストの養成講座も受講したかんちゃん。
その中で大切な気づきを得ます。

 

かん:実は私、こどもの頃から
親戚の大人達に不満を抱いてたんです。

 

従姉ばかり褒めて私のことを褒めてくれなかったり、
私の意見を否定したり
私の将来を決めつけるようなことを言っている、
と感じて恨めしく思っていました。

 

そしていつしか大人に対して
「もっとこどものこと、こどもの言うことを尊重するべきだ」
という考えを抱くようになりました。

 

自分が大人になってからも
「こどもも、大人も対等」というような文書に
「やっぱりそうだよね」と意見を強めたり、
テレビなどで、こどものことを少しでも下に見るような発言を耳にしては
「改めなくてはいけない」と思うような
自分としては正義感に燃えていた時期がありました。

 

でも講座の中で ガンダーリさんが
『自分がどういう気持ちでその状況を見つめるかで
現実世界が違って見える』
ということを教えてくれて。

 

講座を受けてる途中は
正直ピンと来なかったのですが
終わった後のレポートを書くまでの時間の中で
過去の記憶がわあーっと蘇ってきて、
「大人に尊重してもらえなかった、褒めてもらなかった」
という記憶と同時に
従姉が30歳を過ぎた頃のことも思い出したんです。

 

私にとって従姉は
何でもできて、しっかりもので、
親には甘えられなかった私が
唯一甘えられる人でした。

 

でもそんな従姉が30代になり、
一度伯母の幼稚園を継ぐと決めたけど
「やっぱり無理」と実家に戻ってきて
結婚しないでいる自分を責めている。
その後に、私と妹に
「私みたいになってはだめだよ」
って言ったことを思い出したんです。

 

その時初めて
「あ、従姉は最初から何でも出来るすごい人っていうより、
大人に沢山褒めてもらうことが必要な人なんじゃないかな?」って思って。
「じゃあ、私はどうだろう?」
と思い返してみた時に、
私はなぜかいつも「自分は大丈夫」って思ってるなって(笑)
自分一人で努力して、やると決めたことは大体やれてるなって。

 

「だから、私のことは褒めなくて大丈夫だったんだ」って気づいたんです。

 

そのことに気づいたら それまでの出来事を
「大人たちはそれぞれのこどもの幸せを思って
その子に合わせた言葉かけをしてくれていたんだ」
という視点で捉えられるようになって
「大人はもっとこどものことを尊重するべきだ」
といった気持ちがすーっといなくなったんです。

 

それからは
親戚に対しての見方も変わったし
自分が楽しいからやる、ということを
大事にするようになりました。

 

過去の出来事は変わらないのに
自分の視点が変わると
それに付随していた感情が変わって
今や未来の様々なことに変化が起こっていく。

全ては自分の解釈がみせていた世界。

「こどもは尊重すべき」といっても
何をもって尊重する、ということなのかは
人によって異なりますよね。

等しく扱うこと、とすれば
親戚の対応は「尊重されていない」と感じるだろうし
それぞれのこどもに合わせてあえて対応を変える、とすれば
それぞれのこどもを尊重している、とも取れる。

感情を外して俯瞰して見ることで
自分の視点の偏りに気づき
自分も尊重されていた、という新たな視点に
気づくことができたのでしょうね。

「保育現場の先生自身が自分を幸せにしてあげることが大切」と気づく

それまでの強い正義感や
親戚を恨めしく思う気持ちから自由になり、
より自由に自分が楽しいと思うものに
心から向かっていけるようになったかんちゃん。

そこから想いは幼稚園の先生へと広がっていきます。

 

かん:和みと出会って
「自分が自分を幸せにしてあげることがとても大切」
ということを教えてもらいました。

そしてそこから
こどものためを思っている保育の現場の先生たちが
まずは幸せになっていくことが大切、
という想いに繋がっていきました。

「誰かに認めて欲しい」と感じるとき、
実は、自分が自分のことを認めていません。

自分自身のことを
いいことばかりではなくて、苦手なことも認めていれば
その様に感じることはありません。

 

そして、
自分が自分のことを認めてはじめて、
心から誰かのことを認めてあげられる。

 

それは、
自分が自分にやさしくできて、
はじめて誰かにやさしくできる。
自分で自分を幸せにできて、
はじめて誰かを幸せにできる。

 

ということも同様。
なので、自分が整っていることがとても大切です。

 

私が見てきた幼児教育の現場では、

 

「自分はこんなに頑張っている。
だから、他の人がサボっているのが許せない」

そんなセリフをよく聞いてきました。

 

そんなとき、私には
「自分のことを見て欲しい、認めて欲しい。」
そんな心の声が聞こえてきます。

 

では、自分のことを認められる、
自分にやさしくできる、
自分で自分を幸せにできる。
そんな保育者さんがあふれる現場だったら、
どんなことが起こるでしょうか?

先生同士、良いところも、できないことも認め合い、
周りにやさしくなれる。
例えば、文章が苦手な先生がいたとしたら、
得意な先生が自然と助けてくれる。

そんな人間関係がうまれるのではないでしょうか。

では、そんな様子を見て、感じて育つこどもたちは?
こどもたち自身も、自分のできることで、誰かを助けることができる。
助け合いの循環が起こる。

そのような人間関係を、
先生をモデルとして取り入れていくのではないかと思うのです。

そうすれば、誰もが一律に同じ様にすべてを出来る必要はないですよね。

 

かんちゃんの思い描く幼稚園。
ステキですよね。

こどもが最初に出会う外の世界であることの多い幼児教育の現場。
そこで働く大人達が自分にやさしい目を向け
お互いに助け合って高めあって働いていたら
こどもたちも明るい未来を思い描けるようになりそうですよね(^^♪


あとがき

第4回いかがでしたか?

これまでのかんちゃんは
周りの人を幸せにしたい、という想いが
強く表れていた様に感じますが
今回は自分を幸せにすることの大切さに
自分で気がついた回でした。

「こどもは尊重するべきだ」という想いで
正義感を燃やしていたかんちゃんが
【和み】に出会って違う視点を持ったことで
親戚に対する恨めしい気持ちや
強い正義感を手放していきました。

この感情自体も決して悪者ではなくて
むしろかんちゃんにとっては
原動力となっていた大切なものだったそうです。

「泣いてはいけない」というのも
本当の想いが伝わりにくくなるだけで
泣くこと自体は悪いことではないですよね。

感情が強くなりすぎて自分を苦しめたり
誰かを非難する方向にいったとしても
それもあっての自分。

それまでの自分もそのままに受け止めて寄り添うこと。
そうやって自分を認めることで
自分や周りに向いていた厳しい目がゆるんで
自分を幸せにする方向に安心して進んでいけるのでしょうね。

自分に寄り添って
自分が幸せになることを選べるようになったかんちゃん。
次回は最終回。
かんちゃんが幸せに活動できる場=ナゴマイ設立に至るまでを
お送りします。

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